小山市 扇子 THE CHINOIS 様 造園工事
扇子 THE CHINOIS様は今回、2度目の工事となりました。
前回は店内から見える坪庭を作庭しましたが
今回は店舗正面の駐車場スペースに作庭させていただきました。
前回、店内の壁に「夕顔」を描かれた木村英輝先生もまた今回、新たに壁画を描かれるとのことで、2度も木村英輝先生と現場をご一緒させていただき、とても光栄でした。
今回の作庭は、京都の様々な芸術美に関心をお持ちである石毛オーナーの意向に合わせ、造り過ぎず、品のある数寄好みのお庭を造らせていただきました。
before
after
植栽はイロハモミジ、北山杉をメインに杉苔で覆われた築山にはツワブキやギボウシ等の下草が配植されています。
モミジは山奥の日陰でゆっくり育ったため、全体的に枝が細く柔らかい枝ぶりで、若木とは思えない樹形が四季折々を感じさせてくれます。
北山杉は京都独特の台杉仕立てになっており、主幹から細い幹が株立ち状に立ち上がり、モミジとは対称的に凛とした樹形が
空間を引き締めます。また店内から見える住宅の目隠しとしても役割を果たしています。
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after
杉苔で覆われた築山で、遠山を表現し、その山の岩から湧き出る水の景を石で表現しました。
また、その湧き水は川となりやがて池泉になる様を化粧砂利により枯山水で表しています。
景石 灯籠
ゴツゴツとした石には自然に苔が生え、石の古さを感じます。
灯籠は京都、桂離宮にある水火垂灯籠の写しになりますが、風化しており景石と同様に古さと歴史を感じさせてくれます。
宝珠がなく、火袋の窓は逆三角の窓が2つ縦に並び、とても珍しい灯籠です。
古田織部、小堀遠州などの数寄者達の協力によりつくられた桂離宮庭園でありますが、この灯籠もそんな数寄者の趣と創造性を感じさせてくれる一基です。
小端石畳み
庭園西側は入口の動線になっているので、歩けるように石畳みになっています。
この石畳みは小端石畳みという、割った石を立て、側面(小端)を上に敷詰めたものになります。
幾何学的に並べた御影の縁石との間に、小端石を敷詰め、独創的な石畳みです。
古田織部が飛石の打ち方を「渡り四分、景六分」と表現しましたが、まさにそんな石畳みをイメージして造りました。
小端石畳み作業風景
台杉の間、窓の中には今回、木村英輝先生が描かれた「黄韮」が見え、さらに空間を引き立たせてくれます。
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